アイピルを服用する際の注意点は?避妊に失敗することはある?

アイピル服用後、副作用の吐き気が強すぎて嘔吐してしまった場合はどうする?

アイピルには吐き気という副作用があり、場合によっては気持ち悪さだけでなく嘔吐してしまうことがあります。せっかく飲んだ薬が嘔吐によって体外に出てしまったら、焦る女性も多いです。そこで、どのようにすれば良いのかという知識をつけておきましょう。

まず、服用から嘔吐したまでの時間が非常に大切です。服用から2時間以上経過していれば、ホルモンは十分に体内に吸収されていますので、そのままにしていて問題ありません。追加で薬を飲むのも不要です。

もし服用から2時間以内に吐いている場合は、成分が吸収されていないので再度アイピルを服用しなければいけません。吐き気というのは1度でおさまる場合と、しばらく続く場合があります。再度服用する際には、一緒に吐き気止めも飲む用にしておくと安心です。

中には、2度飲んだのに、さらに吐いてしまったというようなこともあるかもしれません。その場合、自己判断で3回目を飲むと、体に悪い影響を与えてしまいます。病院に行って自分の状態を伝えて判断を仰ぎましょう。吐きやすい体質の場合は、始めから吐き気止めを一緒に飲むようにしましょう。

アイピルは、避妊に失敗してから72時間以内に飲む薬です。嘔吐したり、再度服用している間に72時間が過ぎてしまっては意味がありません。時間に気を付けて、避妊に失敗したと気づいたらすぐに服用しましょう。また、吐いた場合はすぐに対処した方が安心です。

吐き出さない工夫として、空腹時には吸収が高まってしまうので避けましょう。軽食を口にして胃の中に物が入っている状態で服用するというものがあります。

そもそも、アイピルで吐き気が出るのが体内のホルモンが関係します。黄体ホルモンという女性ホルモンを薬によって増加させているので、その作用で吐き気が出てしまうというものです。

避妊の作用と吐き気は同じホルモンの作用ですので、なくすことはできません。吐き気が出るのには個人差があり、2時間以内に出るという人が多いです。

症状は半日から2日程度続き、気が付くと自然に治っていたという人が多いです。吐き気止めなどの市販薬は一緒に飲んでかまいませんので、自分が楽な状態にしてあげるといいでしょう。人によっては頭痛や腹痛を感じることがありますが、市販の痛み止めでしたら一緒に服用しても問題ありません。

アイピルと低用量ピルは一緒に飲んで大丈夫?

低用量ピルを飲んでいるけれども、アイピルを一緒に飲んでも良いのかと感じる女性は多いです。基本的に、低用量ピルをきちんと毎日服用していれば妊娠の可能性はほとんどありません。ただ、飲み忘れ等で避妊できていない期間が出ていることもあります。そのような場合にアイピルを飲んで妊娠を防ぎたいと思うでしょう。

ピルには女性ホルモンが含まれていて、生理をコントロールすることができます。アイピルには黄体ホルモンという女性ホルモンが多く含まれています。黄体ホルモンは排卵を遅らせる作用があるので、万が一避妊に失敗しても、着床しにくいです。

しかし、日ごろから低用量ピルを飲んでいる人が一緒に飲んでも良いのでしょうか。この答えは医師によって見解が分かれるというのが実情です。できるだけ医療機関を受診して、医師の診断を受けましょう。

また、併用して服用することで副作用が出やすくなるということがあります。黄体ホルモンで多くみられる副作用には吐き気があり、服用後2~3時間ほどでつわりのような嘔吐を繰り返してしまう人もいるのです。

他にも頭痛や腹痛などを感じる人が多いです。少ない本数の喫煙でも、血液の流れを阻害して血栓症になるリスクが高まります。喫煙だけでなく、飲酒によっても副作用が出やすくなってしまうことがあります。服用してからしばらくはタバコもお酒も控える方が良いでしょう。胸がはったり、不正出血が出ることもあり、これらの症状が1カ月ほど続く人もいます。

女性ホルモンは体にとって必要な物ですが、通常ではありえない量が体内に入ることになります。その分体への負担も強くなってしまうのです。

緊急避妊というのは、気軽に何度も行って良いものではありません。低用量ピルを飲んでいるのであれば、毎日決まった時間に服用して体内の濃度を一定にしておくことが大切です。飲み忘れさえしなければほぼ100%の確率で避妊を発揮することができます。ただし、飲み始めであったり、生理をずらすために一時的に飲んでいるような場合は妊娠の可能性があります。その場合は、医師に相談しましょう。

授乳中や妊婦にアイピルは使用していい?

妊娠中の妊婦と性交しても、すでに子宮の中には胎児がいるので、これ以上妊娠することはありません。しかし、妊娠初期時、自分で妊娠に気づいていない時期もあります。中には妊娠に気づかないままアイピルを飲んでしまうこともあるかもしれません。

アイピルには多くの女性ホルモンが含まれています。妊娠中はもちろん、授乳中も服用することはできません。服用してしまうと、お腹の中にいる胎児の性器の発達に異常が出てしまうからです。

授乳中は赤ちゃんは体外に出ている状態ですが、母乳と通して赤ちゃんにホルモンが移行してしまいます。産後しばらくは生理がこないために妊娠しにくい状態ですが、家族計画などを立てるためにも避妊をしておくのがいいでしょう。

産後の生理が再開するのは個人差があります。一般的に母乳をあげている人ほど、生理の再開が遅くなります。早い人だと産後2カ月できたという人もいますが、中には1年以上こないという人もいます。

したがって、いつ排卵しているか分からないから避妊しておくという考え方にしておくのが良いでしょう。

もちろん、避妊の方法は薬を服用するのではなくコンドームなどの方法をとることがおすすめです。ただ、妊娠していることに気づかずにアイピルを飲んでしまったという人もいるでしょう。その場合は、医師に相談して状態を確認してもらう必要があります。

そのため、アイピルを服用する際には、自分が妊娠しているのかを常に考えなければいけません。生理周期が整っている人は把握しやすいですが、生理不順の人は特に注意が必要です。生理が遅れているのはストレスなどの影響もありますが、妊娠していてこないということは非常に多いからです。

アイピルのような女性ホルモンを含む薬を服用する際は、自分の体の状態を正確に把握しなければいけません。自分の体の安全はもちろんですが、体内の胎児にまで影響が出てしまうからです。

ピルを服用する際は、定期的に医療機関を受診するのが望ましいです。また、そうでなくても日頃より健康への意識を高めておく必要があります。妊娠中や授乳中というのは、体の状態がいつもとは違うだけでなく赤ちゃんへのことも考えなければなりません。